生き残った少女は誰?【彼女のいない飛行機】

2018年02月07日

 

全篇を通して興奮が持続する、素晴らしい読書体験でした。

 

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 久しぶりに本の感想を書きます。

 書き方を忘れてしまったような気もしますね。

 以前は読んだ本すべてに感想を書いていたはずなのに……!

 

 

* あらすじ *

 

1980年12月、イスタンブール発パリ行きのエアバスが墜落。

ただ一人、生後間もない女の子が生存していた。

同機には身体的特徴が著しく似た二人の赤ん坊が乗っており、どちらの両親も事故死していた。

DNA鑑定のない時代、二組の家族が女の子は自分たちのものだと主張する。

そして謎を追うべく雇われた私立探偵が、18年の時を経て最後に見つけた手がかりとは―?

仏ミステリ界の金字塔!

 

***

 

 

 いやはや、なんて興味深いあらすじでしょうか!

 あらすじだけでここまで興奮したのは久しぶりです。

 

 飛行機の墜落事故、乗客全員が死亡と思われた絶望的な状況において。

 たった一人だけ、生存者がいたのです。

 それは、まだ生後まもない女の子でした。

 その子は「奇跡の子」と呼ばれ、悲しみに暮れる関係者の唯一の慰めとなるはずでした。

 

 しかし……。

 その少女の身内だと主張する家族が二組現れてしまったのです。

 少女は、いったいどちらの子なのか?

 

 ――というように、冒頭はこのような感じで展開していきます。

 もう、これを読んだだけでワクワクしませんか?

 わたしはもう、「ヤバイヤバイ!」と興奮しきりでしたよ。

 

 さらに、ですよ。

 長年事件を追っていた探偵が、結局真実を見つけられずに自殺しようとする場面が描かれます。

 しかし、自殺する直前でのこと。

 飛行機墜落を報じた当時の新聞を見た瞬間、「奇跡の子が誰なのか?」を示す手がかりを発見してしまうのです。

 多くの人間が、何度も読んだはずの新聞。

 それなのに、なぜ十八年もの間、誰もそれに気づかなかったのか?

 この魅力的な仕掛けがまた、結末への興味を演出してくれます。

 

 

 非常に分厚い物語ではありますが、長さをまったく感じさせない面白さでした。

 海外物の文章が苦手な私でも、何の違和感もなく読み進められたのもよかったです。

 物語全体を通しての謎もさることながら、調査の過程で浮かび上がってくる謎も魅力的です。

 本を読み進める上で、抜群の推進力を発揮してくれることでしょう。

 

 このミステリーに宿る魅力的な謎の数々、そして迎える大団円を、ぜひ堪能してみてください。

 

 

 

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プロフィール


名前:田中静人(かなたん)
得意ジャンル:ミステリー
『このミステリーがすごい!』大賞 超隠し玉「陽気な死体は、ぼくの知らない空を見ていた」でデビューしました。

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