永遠のこどもたち
久しぶりに感想を書きます。
* あらすじ *
海辺の孤児院で育ったラウラは、障害を持つ子供のためのホームにしたいとその孤児院を買い取り、夫と7歳の息子シモンと移り住む。
間もなくシモンは、古い屋敷の中で空想上の友達を作って遊び始めた。
そして、この家には6人の子供たちがいると言い出し、彼らとの遊びに夢中になる。
そんな息子を見て、ラウラの不安は募っていく。
やがてホームのオープンを控えたパーティの日、シモンがこつ然と行方不明になってしまう。
ラウラは必死に我が子の行方を探すが何の手がかりもなく、半年が過ぎていく。
やがて彼女は屋敷に人の気配を感じるようになるが……。
***
色々と悩んでいるときに、話題に上がった作品です。
教えてくれた方、ありがとうございます。
最近は本や映画の感想を書けていなかったのですが、これはぜひに、と思った作品でした。
わたしは、幽霊や妖怪などの存在を信じているわけではないし、昔から好きこのんでいたわけでもありません。
ただ、自分で創作を始めたときに、なぜか幽霊が絡む作品ばかりが浮かんできます。
そしてそれら幽霊という存在は、怖いというよりも親しみを感じるもの、として扱いたがります。
単純な好み……なのでしょうかね。
このあたり、自分自身もよくわかっていないです。
うーん、子どもの頃に読んだマンガ「浪漫倶楽部」が影響しているのかなあ。
さてさて、ちょっと脱線してしまいましたが、今回見た映画「永遠のこどもたち」にも幽霊が出てきます。
最初は、子どもだけが見る「イマジナリーフレンド」(空想の友人)かと思いましたが、果たしてそうなのか? という空気になってきます。
「○○がいる」と言っていた息子が失踪して以来、主人公の女性までもが霊的な存在を感知するようになったからです。
失踪した息子はどこに行ったのか。
失踪する前に家に侵入してきた女は何者なのか。
家に現れる幽霊は何者なのか。
この家に隠された秘密は何なのか?
そういったホラー、ミステリー、サスペンス要素によって物語は加速していきます。
そしてラスト。
主人公が発見した、「その真実」が明らかになったときの衝撃と悲哀といったら……。
それまでの伏線が鮮やかに回収されて、悲しみとともに腑に落ちることでしょう。
主人公の迎える結末、そしてエピローグは、もの悲しい雰囲気に包まれながらも、非常に美しいシーンとなっています。
わたしにとっての、忘れられない映画となりそうです。